検診で蛋白尿が出ていると言われた!|すぎもと医院 院長コラム

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院長コラム~病気や健康維持のワンポイントアドバイスなどをお届けいたします

vol.30 検診で蛋白尿が出ていると言われた!

2019/10/01

蛋白尿とは?

腎臓に流れ込んだ血液はまず腎臓内の糸球体というフィルター装置で濾過されます。この際、蛋白質などの分子量の大きな物質はほとんどフィルターを通り抜けられず濾過されません。ただわずかに濾過された蛋白質も尿細管で再吸収されるため、正常では尿に出てくることはほとんどありません。

蛋白尿は、糸球体に病気が起こると、糸球体のフィルターの目が大きくなりタンパク質がどんどん通過していきます。その漏れ出たタンパク質が尿細管での再吸収では多すぎて追い付かず、多量のタンパク質を含んだ尿ができることを尿に蛋白が下りる、蛋白尿といいます。蛋白尿と言われればまずは腎臓の中にある糸球体の病気を思い浮かべますが、病気ではない蛋白尿も存在します。

蛋白尿の種類

○ 良性の蛋白尿

  • 風邪などの発熱時に一時的にみられる発熱性の蛋白尿
  • 激しい運動後にみられる運動性の蛋白尿
  • 立っているとき、あるいは立ち上がる際に蛋白尿がでる起立性(体位性)蛋白尿などがあります。

○ 病的な意義のある蛋白尿

  • 急性腎炎 急性扁桃炎などの病気の後で浮腫や血尿などを伴い発症するが、比較的自然治癒することも多い。
  • 慢性腎炎(慢性糸球体腎炎) 血尿/蛋白尿/浮腫/高血圧 この4症状が1年以上続いている状況をいいます。その中で尿蛋白が1日3.5g以上出ているものが、ネフローゼ症候群と言われます。具体的な病名はIgA腎症や膜性腎症など、その他急激に腎機能が悪化する急速進行性糸球体腎炎などがあります。診断は腎生検を行い、組織を顕微鏡で見て診断します。

蛋白尿と言われたら?

蛋白尿を指摘されたら、腎炎の可能性があるのか、問題の無い一過性のものか、あるいはその他の病気であるのか見極める必要があります。まずはかかりつけ内科に受診し、尿の再検査や尿沈渣(尿の性状を顕微鏡で観察する検査)、1日の蛋白尿を測定(推定)したりすることで、場合によっては専門病院に紹介することもあります。

すぎもと医院 院長 杉本 由文

電話番号:06-6924-7077

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