睡眠時無呼吸症候群があると交通事故は7倍に | 大阪市都島区 桜ノ宮駅すぐのすぎもと医院

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院長コラム~病気や健康維持のワンポイントアドバイスなどをお届けいたします

vol.15睡眠時無呼吸症候群があると交通事故は7倍に

2018/08/09

夏休みになってこれから自らハンドルを握る機会もツアーバスなどに乗られる機会も増えてくる季節かと思われます。
今回は睡眠時無呼吸症候群と交通事故のリスクについてお話ししたいと思います。

むしろ睡眠時無呼吸症候群自体がクローズアップされる原因となった事故であったのですが、2003年2月JR西日本山陽新幹線で800人の乗客を乗せた「ひかり」が岡山駅の停車位置の手前で緊急停車した事故、幸い死傷者はいなかったものの運転士は事故直前の8分間にわたり全く記憶がなく270㎞/hで約26㎞空走していたことになります。その運転士、当時33歳で100㎏を超す肥満体型で、事故直後も車掌が運転席に確認に行った際も運転席で腰を掛けて眠っていたとのことです。また最近では2012年関越道で東京ディズニーランドから金沢ゆきの夜行バスが居眠り運転で道路の防音壁に衝突し多数の死傷者が出たのも記憶に新しいと思いますが、その運転手も睡眠時無呼吸症候群を罹患していたそうです。

このグラフは29人の睡眠時無呼吸症候群患者と35人の健常人、370万人の全運転者における5年間における交通事故発生率を表したグラフです。睡眠時無呼吸症候群患者の事故発生率は、健常人の約7倍と非常に高くなっていることを示しております。

このグラフは睡眠時無呼吸症候群の重症度によっての交通事故発生率です。当然のことながら重症度が増すにつれ発生率は高くなっております。

本邦でも国交省が主導し平成15年に睡眠時無呼吸症候群のマニュアルを策定されてから、睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査を実施するトラックやバス、タクシーなどの運輸関係の事業者が徐々に増えており、関心も高くなっております。当院でも運輸会社、タクシー会社から問い合わせが多くありますが、まだまだそれ以上に潜在患者さんは多く、睡眠時無呼吸症候群を周知し、検査治療をすることが重要と考えます。

すぎもと医院 院長 杉本 由文

電話番号:06-6924-7077

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