睡眠負債の返済方法 | 大阪市都島区 桜ノ宮駅すぐのすぎもと医院

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院長コラム~病気や健康維持のワンポイントアドバイスなどをお届けいたします

vol.14睡眠負債の返済方法

2018/07/09

流行語大賞ベストテン入り!「睡眠負債」とは?

以前のコラムで睡眠負債について書きましたが、今回は貯まってしまった睡眠負債をどのようにして返済していけばいいのか、返済方法についてお話したいと思います。

まずは睡眠負債が貯まっているかどうかですが、https://www.nhk.or.jp/special/sleep/を一度、チェックしてみて下さい。
簡単には休日に睡眠時間がいつもより長く(特に2時間以上)なってしまうようであれば睡眠負債が蓄積されていると考えられます。

具体的な返済方法ですが……

①週末に寝だめはできない

週末に昼まで寝ていることで一時的にはスッキリするのですが、体内時計がズレてしまって、週明け月曜以降の朝が辛くなったり、睡眠の質を下げてしまうことに繋がります。日曜日は遅くとも寝坊は2時間以内にして昼間は活動的に過ごして夜は少し早めに寝ることが体内時計を狂わせずに睡眠負債を返済する方法の一つです。

2度寝をすることも効果的と言われています。

②昼寝をする

寝坊はダメと説明しましたが、昼寝に関しては効果があるとされています。特に休日に限っては2時間以内、12時~15時までの間に昼寝をすることで睡眠負債の返済に充てます。15時以降に昼寝した場合は夜の睡眠の妨げになる可能性があるため、逆効果になることがあります。また昼寝として20分、特に仕事をしている平日などで合間を見て睡眠をとるのも効果的とはされていますが、仕事の集中力や効率アップのためには有効ですが、睡眠負債の返済という点では効果は限定的とされています。

③ホルモンバランスを考えて睡眠をとる

睡眠には眠りを誘うメラトニンという睡眠ホルモンが影響しています。メラトニンが脳の松果体という器官から分泌されると副交感神経優位となり、血圧や体温が低下して、眠る準備ができたと脳が判断して眠りに導きます。メラトニンは強い光を浴びると分泌がとまり暗くなると分泌が始まるという性質を持っているため、通常メラトニンは夕方から夜間にかけて多く分泌されます。しかし現代人の生活スタイルではこのメラトニンの分泌バランスが崩れがちで、夜でも室内が明るく、さらにブルーライトを発するパソコンやスマートフォンを深夜まで見ている人が多く、またこのブルーライトはメラトニン分泌を抑制する作用があるため、睡眠リズムを狂わせる原因になっています。また起床時に強い太陽の光を浴びることで脳が朝と認識しメラトニン分泌が止まり体内時計のリセットが行われます。これにより規則正しい睡眠を得られるようになり、またメラトニンは朝の太陽光で抑制されてから16時間後に分泌されるという体内リズムがありますので、今晩の寝るタイミングで再びメラトニンが分泌され、深い眠りに入ることができます。

④普段の睡眠を充実させる。

まずは睡眠時無呼吸症候群などの基礎疾患がある人はその治療をする。睡眠時無呼吸症候群があると睡眠時間が目減りし、たとえば7時間寝ていても、身体や脳は2時間しか眠れてないということになりますため、まずは睡眠時無呼吸症候群を治療し実質の睡眠時間を確保することが大切です。

20歳〜50歳代の成人で必要な睡眠時間は1日7時間とされていますが、個人差が大きいことも事実で、個々で最適な睡眠時間を見つける必要があると思われます。そこで一つの提案ですが、まずは普段より30分早めに寝る生活を一週間続けみる。それでも昼間に眠気やだるさを感じるなら、次の一週間は更に30分早く寝るようにしてみる。それを繰り返して、自分の最適な睡眠時間を探り当てるという作業も大事かと思います。

ただなかなか現代人は仕事が忙しく十分に睡眠時間を確保することが難しいところではありますが、①~④をできるだけ工夫して実践していくことが肝要かと思われます。

すぎもと医院 院長 杉本 由文

電話番号:06-6924-7077

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